昨今、何かと緊迫を増した北朝鮮情勢だが、北朝鮮と中国の国境にある白頭山(ペクトサン)(中国名・長白山)山頂にある天池(チョンジ)では、100年以上も前から怪獣の噂が絶えない。中国側では怪獣を吉(チィ)利(リ)と名付け、「怪獣庁」なる怪しげな建物では吉利グッズが売られ、地元の観光スポットにもなっているのだ。

 怪獣はどんな姿をしているかというと、「頭は牛、体は犬、口はカモ、腹が白く背中が黒光りし、赤い毛の生えた怪獣」(1980年、山頂の気象大職員の目撃談)なのだという。近年では2002年に20~30頭の怪物の群れが中国側から撮影され、CNNがチャイニーズ・ネッシーとして全世界に紹介して、ちょっとした騒ぎにもなっている。

 しかしこの天池は、高々300年ほど前にできたばかりの池だ。そんな新しい池に6500万年前に死滅した恐竜が生き残っている可能性はゼロ。火山のくぼみに水が溜まってできたカルデラ湖なので、巨大生物が生息するには貧栄養(エサ不足)という絶対的な悪条件もある。そこで出てくるのが「怪獣=潜水艇説」だ。実は白頭山は、金正日生誕の地として北朝鮮では聖地扱いされている。軍事施設もあって、一人乗り潜水艇の試乗をしていて怪獣に間違われた、潜望鏡が牛の角のように見えた......なんて、あながち荒唐無稽な話ではあるまい。